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ケガしにくい体の子は何が違う?理学療法士が教える子どものスポーツのケガ予防
目次
- ケガしにくい体の子に共通する3つの特徴
- 特徴1 筋肉がしなやかで、使ったあと元の状態に戻っている
- 特徴2 関節可動域が十分である
- 特徴3 ケガしにくい動きが「無意識」でできている
- 子どもがスポーツでケガをする仕組み
- ケガは「いつもと違うストレス」がかかったときに起きる
- ぶつかるケガと、ぶつからないケガがある
- 固くなった筋肉の積み重ねが、ケガしやすい体をつくる
- 家庭でできるケガ予防の習慣
- 練習後の「元に戻す時間」をつくる
- お風呂で温めてから、ストレッチをする
- 子どもの「いつもと違う」に気づく
- ケガで失う時間は取り戻せない
- 部活動の時間は、思っているより短い
- ケガは体力と気持ちの両方に響く
- 子どものケガ予防は「声かけ」で続けやすくなる
- 「ケガしないように」を連呼しない
- 「やるとこう良くなる」を伝える
- 親子で一緒にやってみる
- ケガしにくい体に関するよくある質問
- Q. ケガしにくい体づくりは、何歳から始めればいい?
- Q. 筋トレをすればケガは防げる?
- Q. 痛みがあるけれど、練習を休ませるべき?
- まとめ ケガしにくい体は、毎日の「元に戻す習慣」でつくれる
- 10月28日開催「ケガをしにくい身体の使い方」セミナーのご案内
「最近、練習から帰ると体が痛いと言う」
「寒くなってきたし、ケガをしないか心配」
子どもがスポーツをしていると、ケガのことはいつも頭のどこかにありますよね。
持久走大会や冬の大会に向けて練習が増えるこれからの季節は、特に気になる時期です。
ケガをしたときは、すぐ病院へ行き、治るまでの過ごし方も調べます。
でも「ケガをしないために、家で何かしている?」
と聞かれると、答えに詰まる方が多いのではないでしょうか。
実は、ケガしにくい体には、特徴があります。
そして、その体は家庭の習慣でつくることができます。
この記事では、スポーツ整形外科の臨床に携わってきた理学療法士の話をもとに、ケガしにくい子の特徴と、家庭で今日からできるケガ予防をお伝えします。
この記事でわかること
- ケガしにくい体の子に共通する3つの特徴
- 子どもがケガをする仕組み(なぜ起きるのか)
- 家庭でできるケガ予防の習慣と、親の声かけのコツ
【監修・情報提供】
山本友里恵(理学療法士/子どもヨガインストラクター)
スポーツ整形外科の臨床で、ケガや痛みを抱えた選手のリハビリに携わってきました。現在は子どもヨガのインストラクターとして、子どもの体づくりを伝えています。
井上智美(管理栄養士/キッズアスリート栄養プランナー)
スポーツに取り組む子どもを持つママへ、「食・体・心」を整えるヒントを発信しています。
ママノユメ キッズアスリート部団体ページ≫
※この記事は一般的な考え方の紹介であり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。
痛みや腫れが続くときは、医療機関にご相談ください。
ケガしにくい体の子に共通する3つの特徴
ケガしにくい子は、運がいいわけではありません。
体の状態と日々の習慣に、共通点があります。
特徴1 筋肉がしなやかで、使ったあと元の状態に戻っている
筋肉は、本来は伸びたり縮んだりするしなやかなものです。
運動中は力を入れるので、筋肉はギュッと縮んで固くなります。
これは自然なことです。大切なのは、そのあと元の状態に戻せているかどうかです。
ケガしにくい子は、練習で固くなった筋肉をそのままにしていません。
ストレッチや入浴などで、毎日リセットする習慣があります。
特徴2 関節可動域が十分である
強いだけでなく、柔らかい。
ケガ予防というと、筋トレで体を強くするイメージがあるかもしれません。
でも、筋肉を大きくするだけでは十分ではありません。
トップ選手の筋肉は、見た目は硬そうなのに、触るととてもやわらかいといわれます。
強さとやわらかさの両方がそろって、はじめてケガしにくい体になります。
本来の人間の身体の動きから逸脱した動きにならなければケガは起こりにくいので、スポーツをする際の複雑な動きに十分見合う関節可動域があることでケガの予防につながります。
特徴3 ケガしにくい動きが「無意識」でできている
スポーツの最中に、「ケガをするかもしれない」と思ってプレーしている子はいません。
もし常にケガを気にしていたら、怖さで動きが小さくなり、100%の力は出せません。
だからこそ理想は、ケガしにくい動きが無意識にできている状態です。
考えなくても体が正しく動く。それを支えるのが、日ごろの体の状態です。
子どもがスポーツでケガをする仕組み
ケガを防ぐには、まずケガがなぜ起きるのかを知っておくと役立ちます。
ケガは「いつもと違うストレス」がかかったときに起きる
体がケガをするのは、本来の動きとは違う、いつもと違うストレスがかかったときです。
たとえば骨は、本来まっすぐです。
そこへ曲がる方向の力がかかれば、折れてしまいます。
筋肉はゴムのようなものです。伸ばしすぎれば、ブチブチと切れてしまいます。
ぶつかるケガと、ぶつからないケガがある
スポーツのケガは、大きく2つに分けられます。
相手がいるケガは、自分だけでは防ぎきれません。
一方で、ノンコンタクトのケガは、体の状態を整えることで予防につなげやすい部分です。
まず減らしたいのは、この「自分ひとりで起きるケガ」です。
固くなった筋肉の積み重ねが、ケガしやすい体をつくる
では、練習で固くなった筋肉をそのまま放っておくとどうなるでしょうか。
固いままの状態が毎日積み重なると、筋肉はしなやかさを失っていきます。
その状態で大きな力がかかれば、いつもと違うストレスに耐えきれず、ケガにつながりやすくなります。
特に成長期は、骨の成長に筋肉の伸びが追いつかず、体が硬くなりやすい時期といわれています。子どものうちこそ、体を元に戻す習慣が大切です。
家庭でできるケガ予防の習慣
チームの練習内容は、保護者には変えられません。
でも、家に帰ってからの過ごし方なら、家庭で整えられます。
練習後の「元に戻す時間」をつくる
チームによっては、練習時間を目いっぱい使うために、クールダウンの時間がとれないこともあります。
その場合は、家に帰ってからでも大丈夫です。
練習直後にできるのが理想ですが、時間があいてからでも体をゆるめる意味はあります。
お風呂で温めてから、ストレッチをする
取り入れやすいのは、入浴とストレッチの組み合わせです。
お風呂にゆっくり浸かって体を温めると、固くなった筋肉はゆるみやすくなります。
そのあとにストレッチをする流れを、毎日のルーティンにしてみてください。
具体的なストレッチのやり方は、「運動後のストレッチ」の記事でくわしく紹介しています。
子どもの「いつもと違う」に気づく
疲れている、ここが張っている。そんな感覚は、子ども自身にもあるはずです。
「今日はどこが疲れた?」と聞いてみるだけでも、体に目を向けるきっかけになります。
痛みや腫れがある場合は、我慢させずに早めに医療機関を受診してください。
毎日の体調の見方は、「子どものスポーツ体調管理 簡単にできる親子セルフチェック」も参考になります。
ケガで失う時間は取り戻せない
ケガ予防を「いつかやろう」で後回しにしないために、知っておきたいことがあります。
部活動の時間は、思っているより短い
インスタライブでは、「高校3年生の春に靭帯を痛めて、最後の夏の大会に出られなかった」という声が寄せられました。
中学・高校の部活動は、期間が限られています。
大会は一年に一度で、最後の大会はやり直しがききません。
たとえば膝の靭帯を痛めて手術になると、復帰まで半年から1年ほど見ておく、といわれることもあります。
期間は症状や治療によって異なりますが、学生にとって大きな時間です。
ケガは体力と気持ちの両方に響く
リハビリのあいだ、仲間は練習を続けています。
体力も落ちるため、以前と同じ状態に戻れるとは限りません。
仲間を応援したい気持ちと、自分がプレーできないもどかしさ。
その両方を抱えることになります。
学生時代の数年間は、大人になってからも大切な思い出として残る時間です。
何もない今のうちに、できることをやっておくことが、後悔を減らす一番の近道です。
子どものケガ予防は「声かけ」で続けやすくなる
ケガ予防は、続けてこそ意味があります。そこで大きな役割を持つのが、親の声かけです。
「ケガしないように」を連呼しない
ケガを心配するほど、「ケガしないように」と言いたくなりますよね。
でも、ケガという言葉を何度も聞くと、子どもの頭にそのイメージが残ってしまいます。
ケガ予防を伝えるときに、ケガという言葉を連呼する必要はありません。
「やるとこう良くなる」を伝える
おすすめは、やったあとの良い変化を伝える声かけです。
「ゆっくりお風呂に入ると、明日の朝、体が楽だよ」
「ここをほぐすと、もっと動きやすくなるよ」
プラスのイメージなら、子どもも前向きに取り組めます。
親子で一緒にやってみる
声をかけるだけでなく、一緒にやってみるのも効果的です。
キッズアスリート部を主宰する管理栄養士の井上さんも、教わった体のほぐし方をお子さんに試したところ、「体ってこんなにすぐ変わるの?」と驚いたそうです。
子どもが「やったら体が軽い」と実感できれば、自分から続けるようになります。
ケガしにくい体に関するよくある質問
Q. ケガしにくい体づくりは、何歳から始めればいい?
早いうちから始めるのがおすすめです。
小さいうちは、周りの大人が一緒に体と向き合うことで、習慣として身につきやすくなります。中学生・高校生になってからでも、遅すぎることはありません。
Q. 筋トレをすればケガは防げる?
筋トレだけでは十分ではありません。
ケガしにくい体には、強さとやわらかさの両方が必要です。
使った筋肉を元に戻すストレッチやケアとセットで考えてください。
Q. 痛みがあるけれど、練習を休ませるべき?
痛みや腫れがあるときは、我慢して続けず、医療機関を受診してください。
痛みは体が出しているサインです。自己判断でストレッチを続けるのも避けましょう。
まとめ ケガしにくい体は、毎日の「元に戻す習慣」でつくれる
ケガしにくい体の子は、運がいいのではありません。
練習で固くなった筋肉を元に戻す習慣があり、強さとやわらかさを兼ね備えています。
ケガは、いつもと違うストレスが体にかかったときに起こります。
特に、誰ともぶつからずに起きるケガは、日ごろの体の状態を整えることで防ぎやすくなります。
チームの練習は変えられなくても、家に帰ってからのお風呂とストレッチ、そして前向きな声かけは、どの家庭でもできることです。
部活動の時間は限られています。
ケガをしてから動くのではなく、何もない今のうちから始めてみてください。
この記事のポイント
- ケガしにくい体は「しなやか」「強さとやわらかさ」「無意識に正しく動ける」
- ケガは、いつもと違うストレスがかかったときに起きる
- まず防ぎたいのは、誰ともぶつからない「ノンコンタクト」のケガ
- 家庭では「お風呂で温める→ストレッチ」をルーティンに
- 声かけは「ケガしないように」より「明日の朝が楽だよ」
10月28日開催「ケガをしにくい身体の使い方」セミナーのご案内
この記事で紹介した内容を、理学療法士の山本友里恵さんがセミナーでよりくわしくお伝えします。
お子さんの競技を支える保護者の方はもちろん、指導に関わる方にもおすすめです。
キッズアスリートの体や食事が気になる方は、ママノユメ「キッズアスリート部」も見てみてくださいね!
▶ セミナーのお申し込みはこちら
https://jyuku.mamanoyume.net/course/detail/994
執筆者プロフィール
キッズアスリート部
競技目標へ向けて日々がんばる キッズアスリート親子を応援したい! 食・カラダ・メンタルへのアプローチを通して子どもたちの可能性を高められるよう、サポートしていくチームです。 日ごろかかわる、ご家庭やチームではない第3の場として 子どもたが競技力を高められるよう【キッズアスリート部】はサポ―ト活動をしています。 ●キッズアスリート向け ●親御さん向け ●親子向けのプログラムも提供 キッズアスリートたちが 最大限のチカラを発揮できますように

