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巽社長インタビューVol.7「子どもが見ているママの背中」

巽社長インタビューVol.7「子どもが見ているママの背中」

仕事と子育ての両立に悩むママは少なくありません。「子どもに寂しい思いをさせているんじゃないか」「もっとそばにいてあげるべきなんじゃないか」——そんな罪悪感を抱えながら、毎日を走っている方も多いのではないでしょうか。

株式会社マザープラス代表取締役社長・巽房子も、同じ葛藤を抱えてきた一人です。しかし、息子たちが大人になった今、見えてきた景色がある。今回は「親の背中」をテーマに、巽社長の本音を伺います。


カップ麺の日々と、罪悪感

——編集部

起業してからのお子さんとの日々は、どんなものでしたか?


——巽社長

息子が20歳と22歳になった今だから言えることですけど、寂しい思いはすごくいっぱいさせました。

忙しい時は、カップ麺ばかり食べさせていた時期もありました。「うちの家だけ、ママが学校から帰ったらいいへん」と言われたこともたくさんあった。あんなにしゃかりきになって仕事をして、会社を大きくしなきゃいけないと思いながら走っていたから。

罪悪感がなかったかと言われたら、もちろんありましたよ。でも、子どもが小さい時は小さいなりの働き方がある。夜の会食とかも無理していく必要はない。子どもの年齢に合わせて、社会とのつながり方を工夫すればいいんだと思っていました。

それに、子どもは必ず大きくなる。必ずママの手から離れていく。その時に、一番近くにいる大人として背中を見せられるか——それはママにとって、すごく重要なことなんじゃないかと思うんです。


「巽社長、かっこええ」

——編集部

息子さんたちが成長されて、何か変化はありましたか?


——巽社長

次男が大学3年生になった時に、答えが出てきたんですよね。

息子の大学の友人たちが、「マザープラスやってる巽社長、かっこええ」って普通に言ってくれたんです。

それって、私にとって何よりの報酬でした。お金でも、表彰でもなく、息子の周りの若い人たちが「かっこいい」と言ってくれたこと。ああ、ちゃんとこの子たちは、私やパパの背中を見てくれていたんだな——それが最近の一番の幸せですね。

20歳と22歳になってくると、ある程度人格形成はできてきている。頭の回転がずぬけているわけではないけれど、生きる力はすごくある。母親にとって子どもの姿は通信簿のようなもの。その通信簿を見て、「これでよかったんだ」と思えたんです。


楽しそうに生きている大人を見せる

——編集部

子どもにとって「親の背中」は、どんな意味を持つと思いますか?


——巽社長

どんな教育よりも、まず親が——身近な大人が——子どもの前で楽しそうに生きているかどうか。これに尽きると思います。

仕事ではいろんなことがありますよ。トラブルだって、問題だってたくさんある。でもね、トラブルが来た時ほど「ビッグイベントの後に来るものはないわ」と思って、結構楽しんでいるんです。

子どもの前では、大変なことがあっても「今日すごくいい学びがあった」「めちゃくちゃいい勉強をさせてもらっている」という言葉に変えて伝える。嫌なことも笑顔で「学び」として話す。そういう姿を見せていると、子どもは自然と「働くって楽しそうだな」「自分も何かやってみたいな」と思うようになるんです。

実際、仕事を楽しんでいる親の姿を見て育った子どもが、「パパとママが楽しそうに働いているから、自分も働いてみたい」と言うようになった——そういう話をよく聞きます。何か欲しいからバイトをしたいんじゃなくて、働くこと自体に興味を持つ。これって最高の教育だと思いませんか。


心とお金で応援できる親になる

———編集部

巽社長が「親として目指していたこと」を教えてください。


——巽社長

子どもを心とお金で応援できる親になりたかった。

子どもが「これをやりたい」と言った時に、「いいよ、応援するよ」と言えること。そこには気持ちももちろん大事だけど、経済力も絶対に必要なんです。

たとえば留学に行きたいと言った時に、さっとお金が出せる親でありたかった。ゲームが欲しいから自分でバイトして——というのもあるけれど、子どもの夢や挑戦を後押しする場面では、躊躇なく動ける自分でいたかったんですよね。

だから私は、稼ぐことに真剣でした。子どもに寂しい思いをさせた分、その時間を子どもの未来を広げる力に変えたかった。


——編集部

「選択できる子どもに育てる」という言葉もおっしゃっていましたね。


——巽社長

はい。「こうしなければならない」と子どもに言うのは、ちょっと気の毒なような気がしているんです。

親の役目は、子どもが自分で選択できるように育ててあげること。「あれをやりたい」「これをやりたい」と言った時に、「それはダメ」「あれはダメ」じゃなくて、「やりたいんだったら応援するよ」と言える親でいること。

そのためには、親自身が夢を持っていないといけないと思うんです。何も持っていないのに、子どもに「ああしてほしい、こうしてほしい」と言うのは、ちょっと違うんじゃないかな。自分が夢に向かって何かに取り組んでいる姿を見せると、自然と子どもも夢を持てるし、自分のことが好きになれるんです。


完璧な母親より、夢を追う母親でいい

——編集部

最後に、仕事と子育ての両立に悩むママへ、メッセージをお願いします。


——巽社長

完璧な母親である必要なんて、ないんですよ。

毎日手の込んだご飯をつくれなくてもいい。カップ麺の日があったっていい。学校から帰った時に家にいなくたっていい。

大切なのは、ママが自分の夢を持って、それに向かって生き生きと動いている姿を子どもに見せること。それ自体が、子どもにとって最高のメッセージになるんです。

毎日手料理をつくることも素晴らしい。家族に尽くすことも素晴らしい。でもそれは、自分にとってやりがいがあるから素晴らしいのであって、義務感でやっていたら、それは違う。どんな形であれ、自分に矢印を向けて、自分の「好き」や「やりたい」に正直に生きる。その姿を見せることが、いちばんの子育てなんだと思います。

いろんな意味で諦めかけている人に伝えたいんです。自分の好きなことをやって稼いで、家族からも応援されて、周りを見たら仲間がいっぱいいて——そういう生き方は、「私だからできたんじゃなくて、みんなやろうと思えばできるんだよ」ということを。


次回(Vol.8・最終回)予告: 巽社長がパキスタンで見た「衝撃の景色」。貧困の中でも笑顔で暮らす母たち。ペットボトルのキャップ1個から始められる社会貢献。そして新たな挑戦「シニアプラス」——。最終回、「世界のママに手を差し伸べて」をお届けします。

執筆者プロフィール

【ママノユメ本部】株式会社マザープラス

【ママノユメ本部】株式会社マザープラス

ママになった女性、ママになる女性、全ての女性にもっともっと元気になってもらいたいと、ママの立場に立った様々な企画や事業を展開しています。 子連れで楽しめるおけいこやイベント、ママの参加型マーケティング事業、さらにはママ向け求人情報など様々な事業の中で、ママと社会との架け橋になる役割を目指しています。 motherにたくさんのplusが加わる事で、ママの素敵な笑顔が増える、そして社会参加の機会をマザープラスは皆さんと一緒に作っていきたいと思います。

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